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Interview , SP

建設業の書類管理を楽にするシステム

2021.3.1

建設業界の今

建設業界には大きく「土木」と「建築」に大別されます。「土木」は道路、トンネル、ダム、橋りょうなどの分野を指し、「建築」はビル、工場、マンションなどの分野を指します。
近年特に注目されているのが「土木」の分野、特にその維持メンテナンスに関わるお仕事です。先日のコラム「インフラ安全点検の世界」も土木分野のお話です。

この業界で働く方は多く、2018年で503万人ほどでした。とはいえ、この数字は1997年のピーク時の人数685万人に比べると大幅に減っています。さらに、高齢化が進んでおり2017年の平均値では60歳以上の高齢者が24.5%(81.1万人)を占めています(総務省「労働力調査」より)。4人に1人が60歳以上!

建設業界は維持管理の仕事が増える一方で「人手不足と高齢化」という問題に直面しています。「働き方改革」を進めることで「若い働き手を増やすこと」と、「労働生産性を上げる」ことが急務とされています。

国交省主導で「労働生産性をあげる」ためのICT(情報通信技術)を活用することで測量から設計、施工、検査、維持管理を効率化しようというプロジェクト(i-Construction)も推し進められています。

大量の紙データを管理

今回ご紹介するシステム「Scan toケンテム」も、建設業界の業務効率化をはかるためのもの。事務所の効率化をはかることで生産性の向上をめざしています。

「土木」の工事は現在約9割が公共事業ということもあり、国、県、市町村などに提出を義務付けられている書類が相当な数になります。例えば施工前に提出する「許可申請」に関わるもの、施工中に作成する「工事打ち合わせ簿」や「品質管理表」、工事完成時に作成する「出来形管理図表」など。これらは、小規模工事でも提出は義務化されており大きな負担となっています。

書類の中には、毎回同じものを提出するものも多くあります。「Scan toケンテム」を開発した株式会社建設システムは「建設業界ならでは」の定型書類を簡単に作成・保管できるシステム群を提供してきました。

例えば、工期の変更があった場合は「基本情報」を修正するだけで、関連する書類の工期をすべて朱書きで修正してくれる機能が備わっています。また、「i-Construction」に対応した帳票類のテンプレートも搭載されていて、短い時間で施工計画書などが作成できるように工夫されています。

添付書類も一括管理

さらに帳票作成よりも手間がかかっていたのが「添付書類」の管理でした。例えば、契約書(発注者との契約書、一次請業者との契約書)や保険証、資格者証(監督技術資格者、実務経験証明書など)のコピーです。

契約がきちんとなされているか、作業員の労働条件が守られているか、安全対策がなされているかなどを確認するための重要な書類です。これも毎回同じ書類を、毎回同じようにコピーをとって添付していました。

「Scan toケンテム」は、契約書や保険証などの関係書類を複合機(プリンター、ファクス、スキャナ、コピー等がひとつになったもの)でスキャンし、他の帳票類と一緒にクラウドストレージに保存、必要なときに複数人で使えるようにしました。

複合機さえあればパソコンがなくても帳票を登録できるところが、現場にとっては嬉しいところ。登録した帳票はクラウド上の指定のフォルダに保存されるので、事務所と現場など離れた場所でのデータのやり取りもらくらくです。

建設業に特化した「デジタル化」

「Scan to ケンテム」は建設業に特化したシステムならではの強みがあります。
例えば紙図面のCAD化。「Scan to ケンテム」でスキャンすることによってCADデータに簡単に変換することができます。既存の建築物のメンテナンスや、補修工事の際に役立つ機能です。

大きな図面の場合も複数枚にわけて取り込み、結合することができます。最終的には一つのデータとして保存が可能です。

データは「KSデータバンク®」という専用ストレージに保存することで、施工管理ソフトウェアなどとシームレスにやり取りをすることが可能になります。

今後、建設業の世界でもリモートワークは進むのではないでしょうか。さまざまな形式の紙資料のスキャンが容易で、簡単に複数の人が情報共有できる「Scan to ケンテム」は活用の場面が増えそうです。

本コラムに記載の会社名および製品名・ロゴマークは、それぞれ各社の商号、商標または登録商標です。

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