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日本人とマスクの色

2021.2.8

もはやマスクは日本人のみならず、世界中で常識となっています。
マスクの種類も様々。いろんな素材や色を使いながら「どうせしなければならないなら楽しむ」という方も増えているようです。
ただ車内や街角をじっくり観察してみると、やはり白いマスクが目立つようです。

実はこれ日本の大きな特長のようで、海外の様子をニュースなどで見ているとあまり白いマスクを見かけません。
もともとマスクをするという習慣がほとんどなかった海外において、マスク自体に違和感を感じている上に「白」は病人であることを示すような存在であるからです。

これに対して日本は、白に対してちょっと別の感情を抱いているようです。
例えばマスクに白を選ぶ場合。
まず多くの方は白に清潔感を感じているでしょう。

白と日本人の深い関係

日本人にとって白はもう少し深い意味があるようです。
白は日本人にとって、リスタートを表す色。つまり白は、無垢の状態を示す色でもあるのです。

例えば婚礼衣装。
そして亡くなった人が羽織る白装束。

両者は一見真逆の存在であるように思えますが、実は共通点があります。
それは新たな旅立ちということ。

今はそんな感覚はなくなっていると思いますが、以前は結婚とはこれまでの人生を終わらせ新しい世界で生きていくという意味合いがありました。
そして死に装束はそのままの意味。新しい生に向かって旅立つという意味があります。

無垢な状態。それが白であったわけです。
私たち日本人には長い文化の中で「白は無垢」というイメージが身についており、それをマスクにも求めているのかもしれません。

白がすべての色と調和する

ところで白はもう一つの効能があります。
それは、白はどんな色とも調和する点です。
色白だろうと、色黒だろうと、どんなメイクをしようとも、白はしっかりと調和してくれます。
そんなところも、忙しい日本人にとってありがたいところなのかもしれません。

ちなみに、肌色と近いような色のマスクも最近よく見かけますが、残念なことにこうした肌色のマスクはほとんどの肌色と調和しません。
実は隣り合わせの微妙に違う色というのは、世の中の調和しにくい色の代表的な組み合わせ。
肌色のマスクをしている人を見ると、ちょっとぎょっとした気持ちになるのもこの不調和のせいかもしれません。

HIGHLIGHT

国民性も現れるマスクの色。「白」は日本人にとって特別な色だからか着用する人が多いようです。