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日本人が和室でいちばんくつろげる理由

2020.5.18

家時間が長くなると、くつろげる空間のありがたさに改めて気づかされます。

くつろげる、といえばその代表格は何と言っても温泉(早く行けるようになってほしいものです)。
温泉に行こう!そんなことを考えたとき「やっぱり宿屋は椅子とベッドの洋室が良い!」などと思う人は少ないでしょう。

やはり和室です。あの和室の持つ「落ち着ける」「くつろげる」イメージは特別ですよね。

実は、このイメージは単に畳で足を投げ出せる、といった物理的な要素以上に、私たちをくつろがせてくれる色の理由があるのです。

それは和室全体の色。
まず和室全体が障子や畳、漆喰の壁や木目などアイボリー系やオフホワイトの色味で統一されていること。さらにそれぞれの明度。

人間の肌色(日本人) = 明度50%

に対して

畳 = 明度40%。
柱の木目 = 明度50~53%。
壁 = 明度55~60%。
天井の木目 = 明度55%。

人に限らず多くの生き物が一番リラックスできるのは保護色に囲まれたときです。つまり同系色、同じような色味の中に身をおくと、とても安心できます。

私たち日本人の肌とほぼ同じ明度の色を多用している和室は、私たちの保護色の塊。だから安心できる空間なのです。

しかも、木目や漆喰の壁といったアイボリーを中心とした中間色は、筋肉を緊張させず、呼吸も穏やかになるという色自体の効果もあります。和室は、特に日本人にとって心身ともにとても安心していられる空間なのです。


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和室は心が穏やかになる色でできている。

逆に反射率でみた場合の、落ち着かない部屋というものもあります。

意外に感じるかもしれませんが、白一色の部屋はとても人を疲れさせます。白は反射率が非常に高く、常にまぶしい状態が続くからです。

そのため、私たちが過ごすオフィスや部屋の一見「白」と感じるような壁紙でも、よく見ると表面が凸凹に加工されていて、光を反射させない工夫がされています。

逆にこうした配慮のない白い壁はとても人を疲れさせます。もし洋室で過ごしていて落ち着かない、疲れると感じたら、その原因の一つが壁の色にあるかもしれません。

Highlight

多くの生き物が一番リラックスできるのは保護色に囲まれたとき。
肌の明度に近い色の多い和室は、日本人にとって心身ともに安心できる空間に。